精神面の影響も受けるためマウス実験と降圧剤開発

高血圧は世界的にも大きな問題となっており、様々な重篤な合併症のリスクファクターとなることから積極的な予防と治療への呼びかけが行われるようになってきています。一度血圧が高くなってしまうと、降圧剤を飲むことによって血圧を管理していくことが必要になりますが、病態によっては降圧剤の効きが悪い場合もあります。合併症によって使用できる降圧座に限りもあることから、現在でもなお高血圧治療薬の創出へ向けた研究が盛んに行われている状況があります。その探索の過程では人を対象にしていくわけにもいかないため、モデル動物としてマウスが用いられています。高血圧様症状をもたせたマウスに対して候補となる物質を投与することにより、降圧効果が得られるかどうかということを検証するのが一般的です。こういった実験では大量のマウスを使用することになってしまうことがしばしば問題視されますが、それが必要となってしまうのも仕方ないことだと諦めざるを得ない面もあります。一つには血圧が精神面の影響も受けやすいという点があげられます。精神的なストレスを感じていたがために血圧が高くなってしまうというのは人においても観察されることであり、生活習慣病としての高血圧の原因にもストレスというのが必ず疑われるようになっています。そういった精神面の影響を無視できるようにするためには、実験における均一性を確保することが重要であり、数多くのマウスを用いて結果を平均化することによってその影響を下げていくしかありません。そうすることによって、マウスを用いて行った実験の結果を客観的なものとして理解を得ることができるようになるのです。医薬品の開発にはそういった難しい面が必ずつきまとうものとなっています。

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